2002/3/16
・・・もう語ってもよかろう。
それまで、避けていた訳ではなかったのだが、一度も口にすることがなかった「AA」。以前の会社のY氏が「オレこの酒好きやねん」と言ってオゴってくれたのが最初だった。
バーボン独特の香りの中に、キャラメルの様な甘さが残る、何ともいえないステキな酒だ。いっぺんに好きになり、自分でもボトルを入れる始末。時々Y氏と共に、ハービーフットで朝まで飲み明かした。彼は、僕の音楽を「絶対イケるねん」と言ってくれていた、数少ない友人だった。負けそうになる度に、彼の言葉に何度励まされたことか・・・。
・・・そんなY氏が亡くなって、もう何年経つのだろう。私などよりもずっと近くにいた人に言わせれば「あの程度の付き合だったヤツに語って欲しくない」かも知れないが、AAを飲むと、それでも何度も彼のことを思い起こす。
今、AA10年のビンが空になった。これから何本AAを飲んで行くのだろう。そして、その度に何度彼のことを思い出すことだろう・・・。
2010/10/3
Y氏や村田さんと一緒に過ごしたあの会社の仲間たち。中澤さんを除き、その後業界内でばったり出会うことも少なくなかった。
彼らと過ごした思い出は、辛く苦しく、惨めな面も多々あるが、今の自分があるのは、まぎれもなくあの時代を乗り越えてきたからだと思う。
AAを口にするたび、こうした想いは、むしろ輝きをもって心に浮かび上がる。